高齢ドライバー問題
日本国内では高齢ドライバー事故や「あおり運転」などの危険行為がマスコミで報じれる機会が増えている。こうした事案の背景には、自動車の性能や道路交通法などの視点ではなく、日常生活における社会変化の影響が大きい。
その中で、運転免許証の返納に関する議論が高まっている。
出演・執筆記事
NHK クローズアップ現代+
https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4143/index.html
高齢ドライバー対策が北陸で進む理由、富山「やわやわ運転」、福井「限定運転」
https://diamond.jp/articles/-/214372
公共交通再編
免許返納に関する議論の中で、返納後の生活をどう維持するかが課題に挙げられる。
オンデマンドタクシー、自家用有償旅客運送など、様々なサービスが全国各地に広がっているが、あくまでも公共交通再編という文脈での公共事業だ。
そこの最近、IT技術を活用して民間企業による事業化の議論が加わっている。
この分野が、狭義でのMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)だ。
本来、MaaSという概念は公共交通に限った領域ではないのだが、現実的には公共交通再編の議論が中心となり、その中で高齢者の移動が論じらている。
また、自動二輪車と四輪車の中間に位置する、超小型モビリティなどハードウエアとしても新しい車両規定の可能性について、粘り強く議論を進めていく。
執筆記事
高齢化する地域の「足」に自家用車を使う試みの難しさ
https://diamond.jp/articles/-/86748
「超小型モビリティ」の普及を本気で進める2つの視点
https://diamond.jp/articles/-/175707
ハンドル形電動くるまいす
高齢者の移動手段として、ハンドル形電動くるまいすに注目が集まっている。
元来、こうした移動体は、かなりの高齢者(80歳以上)、からだの不自由な人への福祉目的という発想で企画開発されたきた。
それが近年になり、高齢ドライバーの重大事故、また免許返納の増加などの報道を受けて、ハンドル形電動くるまいすを、高齢者の歩行補助として位置づける動きが出てきた。
また、若い世代向けの観光やレジャー向けでの活用の議論も活発に進めるべきだと思う。
そのため、永平寺町エボルーション大使として、福井県内を中心に、ハンドル形電動くるまいすでの自主的実証試験を強化していく。
執筆記事
高齢者の免許返納で注目される「ハンドル形電動くるまいす」の課題
https://diamond.jp/articles/-/206323
ヤマハが「免許返納後も楽しく乗れるクルマ」を開発する理由
https://diamond.jp/articles/-/196591
子どものクルマ
日本では自動二輪車は16歳から、普通免許は18歳から取得できる。
こうした免許制度を改正するという文脈ではなく、子どものうちからクルマに触れる機会を増やすことについて、様々な角度から検証していく。
一例として、筆者も所属する日本自動車ジャーナリスト協会では2017年4月から不定期にU-18(アンダー18)運転予備校を開催。自動車メーカー各社の最上級2ドアスポーツカー(広報車両)を使う。
執筆記事
「日本で小学生が2000万超の新車の実車を運転? 子どもがNSXを運転できた理由」
https://kuruma-news.jp/post/178516
子どもが「本物のクルマ」を、再び運転する日
https://diamond.jp/articles/-/53131
地方創生 / アクティブラーニング
永平寺町エボルーション大使として、公共交通、自動走行、各種モビリティなどを介して未来のまちづくりを進めている。
こうした行政側の立ち位置として、他の自治体、中央省庁、行政機関、そして民間企業と様々な意見交換をする機会が増えた。
すると、これまでは見えてこなかった地方創生があるべき姿が、少しづつ見えてきたような気がする。
ひとくちに「産業振興」や「地域の活性化」といっても、状況は当然、それぞれの地域で違う。そのうえで、住民や地元企業と真正面から向き合い「現実解」を見出すべきだと、強く感じる。
大きな括りとしては、IT技術を駆使した次世代型都市構想「スマートシティ」などもあるが、絵に描いた餅ではなく、あくまでも現実解を念頭に置いた議論が必要だ。
そうした中で、住民や事業者と現場で学べる「アクティブラーニング」を試みていきたい。
執筆記事
財政破綻から10年、夕張で感じた「コンパクトシティ」の現実
https://diamond.jp/articles/-/125698
広島の山中を走り回る「謎のCX-5」の正体
https://diamond.jp/articles/-/195636